ごきげんよう、式部です。
先日映画『花とアリス』を鑑賞したので、今回はその感想です。
ネタバレを含むため、気になる方はここでUターンして下さい。
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概要
2004年公開、監督岩井俊二による日本映画。
長編、短編の2つが存在し、岩井俊二本人によるコミカライズ作品が出版され、2015年に前日譚となる関連作品『花とアリス殺人事件』がアニメーション映画化された。
キャスト・スタッフ
荒井花:鈴木杏
有栖川徹子:蒼井優
宮本雅志:郭智博
黒柳健次:平泉成
堤ユキ:木村多江
有栖川加代:相田翔子
加代の連れの男:阿部寛
編集者現場担当:広末涼子
リョウ・タグチ:大沢たかお
池田沙織:伊藤歩
楠木れんこ:ふせえり
洩津当郎:坂本真
部活見学受付:池永亜美
文化祭司会:相坂真菜美
佐藤拓哉:石川伸一郎
アリスの同級生:篠原さや
荒井友美:キムラ緑子
オーディション演技審査:中野裕之
オーディション演技指導:大森南朋
演技オーディション参加者:虻川美穂子
「サルとルー」面接官:森下能幸
ルー大柴:ルー大柴
室伏エリカ:アジャ・コング
CM撮影スタッフ:梶原善
CM撮影スタッフ:笠原秀幸
叶美香:叶美香
泣きの演技指導者:吉岡秀隆(声のみ)
医者:テリー伊藤
町田梓:松田一沙
HARUMI:松尾れい子
双子のモデル:児玉真菜
矢上風子:黒澤愛
デイヴ:Dave Lee(デイヴ・リー)
祭りのおじさん:城明男
修行する外人:Nnikolai Iensen(ニコライ・イェンセン)
修行する外人:Luis Cerda(ルイス・セレダ)
監督・脚本・音楽・プロデューサー:岩井俊二
撮影監督:篠田昇
撮影:角田真一
美術:種田陽平
照明:樋浦雅紀、中須岳士
録音:岸直隆、益子宏明
スチール:アイビー・チェン
視覚効果:伊藤太一
スタイリスト:申谷弘美
バレエ指導:千歳美香子
落語指導:古今亭菊之丞
アソシエイトプロデューサー:前田浩子
ラインプロデューサー:中山賢一
感想
所謂「恋か友情か?」みたいなストーリーではあるが、所々に歪を感じる作品。
特にアリスサイドは、離婚や家の散らかり具合、母親の男癖など、その歪を顕著に感じた。
アリスは家庭内においても、恋愛においても誰かに譲ってしまい、自ら何かを欲しがることをあきらめているようにも見えた。
だからこそ、海辺のシーンでハートのエースを見つけた事が、アリスにとっては最大のラッキーであり、チャンスであったのだろう。
一方花には精神的な歪さを感じた。
物語の終盤で明かされるが、アリスが花をバレエ教室に誘い出すまで、花は不登校状態で人とかかわる事を苦手としていた。
先輩へのアプローチも上手にできず、盗撮や度々嘘を重ねたりと人との関わりでやってはいけない事をコンプリートしにいっている。
大げさな嘘をつく所から、虚勢や自分への自信のなさも伺える。
先輩に過去の事を聞かれた際も、まるで第三者が語るかのような口調で話しており、明らかな嘘をつく所も関心した。
だからこそ、花が宮本先輩に嘘を告白し宮本先輩がそれを受け入れた時はかなり驚きました。
そもそもで宮本先輩は花の事を生理的に少し苦手な状態であったし、
「先輩は記憶喪失だ」「自分は先輩の彼女だ」などの大嘘をつかれたら普通にその時点で嫌悪感を抱くものだと思う。
(私が宮本先輩の立場なら、花の事を心底気持ち悪く感じ拒否すると思う。)
宮本先輩に関しては、変な夢をみたり度々幻覚で倒れるシーンもあったので、花やアリスとはまた違った不安定さがあり、だからこそ花の事も受け入れたのかなぁと解釈しました。
ストーリーにはあまり惹かれませんでしたが、やはり映像の美しさや所々に感じられる歪に人間らしさを感じる作品でした。
コミカライズやアニメーションなどの関連作品もでているので、
そちらも鑑賞するとまた違った観方ができるかも知れないですね。
それでは、、