映画・ドラマ感想 | 「狂った一頁」
ごきげんよう、式部です。
先日映画「狂った一頁」を鑑賞したので、今回はその感想です。
ネタバレを含んでいる為、きになる方はUターンして下さい。
概要
1926年(大正15年)公開、監督 衣笠貞之助による日本のサイレント映画。
日本初の本格的な前衛映画(アヴァンギャルド)、又、日本映画で初めて精神病棟が舞台となった作品。
監督衣笠貞之助が、横光利一や川端康成などと結成した新感覚派映画聯盟の第1回作品で、本作公開後解散となる。
フラッシュバック、オーバーラップ、クローズアップ、多重露光などの映画的な技術が駆使されている。
更に、横光の提案によりサイレント映画でありながら全編無字幕となっている。
キャスト・監督
小使:井上正夫
妻:中川芳江
娘:飯島綾子
青年:根本弘
医師:関操
狂人A:高勢実
狂人B:高松恭助
狂人C:坪井哲
踊り子:南栄子
門番の息子:滝口新太郎(ノンクレジット)
監督:衣笠貞之助
製作:衣笠貞之助
原作:川端康成
撮影:杉山公平
現像主任:阿部茂正
舞台装置:林華作、尾崎千葉
配光:内田昌夫
撮影補助:円谷栄一
監督補助:小石栄一、大杉正巳
感想
本当に終始怖かったです。
音楽と映像技術の効果が思う存分発揮されており、更にキャスト人たちの狂気じみた演技がこわすぎて、ホラー映画を観ているようでした。
ストーリー内容も全編無字幕なところも、多重露光などがサブリミナル的に使われるところも全て尖っていて、製作陣のチャレンジ精神みたいなものをひしひしと感じました。
後半は小使の幻想のような世界が繰り広げられますが、実は最初から全て小使の妄想、若しくは精神病患者と関わり合う内に徐々に小使も精神を病んでいったのではないか?と想像してしまいました。
撮影方法も相まって、どこまでが幻想でどこまでが過去で、どこまでが現在なのか、観ているうちに曖昧になっていく感覚もまるで精神を病んでしまった人の脳内を模したようで不思議な感覚。
個人的には結構好きな作品です。怖いので頻繁に観ようとは思わないが、驚きの多い映画でした。
それでは、、