ごきげんよう、式部です。
今回も引き続き「その他の取引」について勉強していきます。
簿記勉強中の方がいらっしゃれば、一緒に頑張りましょう。
6-5:仮払金・仮受金
1:仮払金・仮受金とは
従業員が出張に行く際、あらかじめ出張にかかる金額を概算額で渡す事がある。
この場合、現金の支出があっても。支払内容や金額が確定していない為、
一次的に仮払金(資産)で処理する。
又、当座預金口座に入金があったものの、その内容が不明な場合、
一次的に仮受金(負債)として処理する。
2:仮払金の処理
①概算額を支払った時
仮払金(資産)で処理。(資産の増加)
例)従業員の出張にあたり、旅費の概算額100円を現金で前渡しした。
(仮払金)100 (現金)100
②仮払金の内容や金額が判明した時
仮払金(資産)から該当する勘定科目に振り返る。(資産の減少)
例)従業員が出張から戻り、概算額100円のうち、旅費交通費として60円を使ったと報告を受け、残額(40円)は現金で受け取った。
(旅費交通費)60 (仮払金)100
(現金)40
3:仮受金の処理
①内容不明の入金があった時
仮受金(負債)で処理。(負債の増加)
例)出張中の従業員から当座預金口座に100円の入金があったが、その内容は不明である。
(当座預金)100 (仮受金)100
②仮受金の内容や金額が判明した時
仮受金(負債)から該当する勘定科目に振り返る。(負債の減少)
例)従業員が出張から戻り、仮受金100円は得意先から売掛金を回収した金額である事が判明した。
(仮受金)100 (売掛金)100
6-6:立替金・預り金
1:立替金・預り金とは
立替金(資産):取引先が負担すべき運賃を代わりに支払ったり、従業員が支払うべき金額を代わりに立替えた場合、あとで立て替えた金額を受け取る権利。
従業員に対する立替金は従業員立替金(資産)という勘定科目で処理する事もある。
企業が従業員に支払う際、給料総額から源泉所得税と社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料など)を天引きした残額が支給される。
天引きした金額は、従業員に代わって、企業が税務署や社会保険事務所に支払わなければならない。
この場合の、給料総額から天引きした源泉所得税や社会保険料は、
あとで税務署などに支払わなければならない義務として預り金(負債)で処理する。
従業員預り金(負債)、所得税預り金(負債)、社会保険料預り金(負債)という勘定科目で処理することもある。
2:立替金の処理
①立替払いをした時
立替金(資産)で処理。(資産の増加)
例)A社は従業員が負担すべき生命保険料20円を現金で立て替えた。
(貸付金)20 (現金)20
②立替金を回収した時
立替金を回収した時は立替金(資産)の減少として処理。
又、従業員に対する立替金は、給料支給時に給料明細額から差し引く事で回収する。
給料を支払った時は給料総額を給料(費用)で処理。
(資産の減少、費用の増加)
例)A社は、従業員に支払う給料100円のうち、先に立替えていた20円を差し引き、
残額(80円)を現金で支給した。
(給料)100 (立替金)20
(現金)80
3:預り金の処理
①金銭を預かった時
天引きした金額を預り金(負債)で処理。(負債の増加)
例)A社社は従業員に支払う給料100円のうち、源泉所得税10円を差し引き、残額(90円)を現金で支給した。
(給料)100 (預り金)10
(現金)90
②預り金を支払った時
税務署などに納付した時は納付義務がなくなるので、預り金(負債)の減少として処理。(負債の減少)
例)預り金として処理していた源泉所得税10円を税務署に現金で納付した。
(預り金)10 (現金)10
6-7:受取商品券
1:受取商品券とは
デパートなどでは、贈答用として自社で発行した商品券(自社発行の商品券)を販売しているが、加盟百貨店の共通商品券や商店街・自治体・商工会議所が発行したものなど、自分の企業が発行したもの以外の商品券(他者発行の商品券)を取り扱う事がある。
商品を販売し、その代金として他社が発行した商品券を受け取った場合、後日、その商品券を発行した企業に買い取ってもらう事ができる。
この場合の、あとで商品券を買い取ってもらえる権利は受取商品券(資産)で処理。
2:受取商品券の処理
①商品を売上、受取商品券を受け取った時
受取商品券(資産)で処理。(資産の増加)
例)商品200円を売上げ、代金は自治体発行の商品券150円と現金50円を受け取った。
(受取商品券)150 (売上)200
(現金)50
②商品券を換金した時
受取商品券(資産)の減少として処理。(資産の減少)
例)かねて売上代金として受け取った自治体発行の商品券100円を引き渡して換金請求を行い、直ちに同額が普通預金口座に振り込まれた。
(普通預金)100 (受取商品券)100
まとめ
商品券など私達にとって身近なものも出てきました。
引き続き「その他の取引」について勉強していきます。
それでは、、