ごきげんよう、式部です。
先日映画「アンダルシアの犬」を鑑賞したので、今回はその感想です。
概要
1928年フランスで公開されたショートフィルム映画。
ルイス・ブニュエルとサルバドール・ダリが製作、この作品の評価によりブニュエルはシュルレアリスト・グループへの参加を許可された。
映像はブニュエルとダリが互いに出したイメージを元にしており、具体的なストーリーはない。
キャスト・スタッフ
出演:ピエール・バシェフ
シモーヌ・マルイユ
ハイメ・ミラビエス
監督:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル
製作:ルイス・ブニュエル
撮影:アルベール・デュベルジャン
編集:ルイス・ブニュエル
ルイス・ブニュエルとは
スペイン出身の映画監督・脚本家・俳優。
シュルレアリスム作品とエロティシズムを書いた耽美的な作品で有名。
代表作
『黄金時代』(1930年)
『忘れられた人々』(1950年)
『皆殺しの天使』(1962年)
『哀しみのトリスターナ』(1970年)
サルバドール・ダリとは
スペイン出身の画家。
シュルレアリスムを代表する画家の1人であるが、シュルレアリスト・グループからは後に除名されている。
「偏執狂的批判的方法」という写実的描画法を用いて、夢の中の風景やダブル・イメージを描く手法で有名。
代表作
『記憶の固執』(1931年)
『燃えるキリン』(1936年)
『ナルシスの変貌』(1937年)
『チュッパチャプス』(商品デザイン)(1969年)
感想
わけわかんない映画の1つ言っても過言ではないでしょう。
只やっぱりダリのファンとしては見どころのある映画です。
というのも、ダリの絵画で出てくるモチーフや手法がふんだんに盛り込まれているからです。
蟻のイメージ、透明なもの、上裸女性の背中、引っ張られるものなどは勿論、
形が似ている違うものを連続させるような描き方なども、ダリの絵画でよくでてきます。
更に、この作品によりルイス・ブニュエルがシュルレアリスト・グループへの仲間入りを許可されているという点から、シュルレアリスム研究をするには欠かせない作品です。
因みに当時のシュルレアリスムと言えば、
1924年に詩人アンドレ・ブルトンが発表した「シュルレアリスム宣言」に始まる芸術運動。
「シュルレアリスム」という言葉は、もともとギョーム・アポリネールが考えた造語で、ブルトンが借用した。
1924年の「シュルレアリスム宣言」で2つのシュルレアリスム・グループができる。
ルイス・ブニュエルが参加を許可されたグループは、アンドレ・ブルトンをリーダーとしたグループである。
『アンダルシアの犬』は一見、わけのわかんない映画であるが、こういったシュルレアリスム的背景を考慮しながら観ると意外と楽しめるのではないか?と思います。
それでは、、