ごきげんよう、式部です。
先日武蔵野美術大学 図書館・美術館にて「三浦明範 vanitas vanitatum」を鑑賞したので、今回はその感想です。
三浦明範とは
日本とベルギーを中心に活動。
油彩とテンペラの混合技法や金属尖筆を用い、作品を製作している。
今回の展示について
絵画作品29点を展示。
展覧会名にあるラテン語 “vanitas vanitatum”は「空の空」を意味を意味し、
描くこと、生きること、死ぬこと、肉体と魂などについて描いている。
展示の様子
三浦明範 vanitas vanitatum
— 式部、 (@SHiKiBU_sp) 2023年8月1日
at 武蔵野美術大学美術館
買い取りたいレベルで美しかった。
絵画において私はある程度技術を求めているし、圧倒されたいのかも、
モチーフや素材の用い方、生死感が素敵すぎた〜、 pic.twitter.com/wuou4Tw8Xn
展示内撮影禁止だったので、展示外のみ撮影。
公式の動画やなども探してみましたが、なかったのでご本人がお話している
学校紹介動画を掲載しておきます。
感想
個人的に今年1番と言っても良いくらい好きな展示でした。
理由は3つあります。
先ずは圧倒的写実。
特に室内画は窓からの光が美しく、きっとカメラマンさん等にも好評なのではないか?と思います。
描かれているモチーフや箇所によって描き方を変化させており、
織物のように繊細な斜線で描かれている部分は特に美しかったです。
2つ目は、モチーフの使い方や考え方。
一見明るく見える絵にも烏や骸骨、ホルマリンなどが繰り返し用いられ、
どことなく「死」を連想させる絵となっています。
又、同じポーズが何枚かの絵で登場しますが、
1枚1枚微妙に肌の色味や周辺に描かれているモチーフが異なっているので、
それぞれの違いや関連性を見つけるのもとても楽しかったです。
「人体は静物の1つ」や「死は眠りの連続か?眠りが断片的なのか?」と言った問いも
共感できる部分がありました。
3つ目は、画材の使い方です。
油彩とテンペラの混合技法は勿論、シルバーポイント・黒鉛・墨を用いたモノクロ作品では、
画材の使い方によってこんなに違うのか、と感動しました。
更に、モノクロ作品では墨による静けさと黒鉛による繊細さで、
作品の良さが際立っていました。
最後に好きだった作品リストを記載。
1:斜線の風景
7:生贄
9:残月
22:THYRSUS
将来もしお金持ちになったら1点は買い取りたいです。笑
行った展示はインスタハイライトにまとめてます。
良かったら覗いてみて下さい。↓
追記
作風的には少しだけ諏訪敦に似ている気がします。
画材の使い方などは違いますが、生死のモチーフや繊細が少し似ているなぁと思いました。
それでは、